単純だからこそ面白い - SHIGEのスポーツ日和

今日は冬型の気圧配置になり、寒気が流れ込んで、日本海側では雨やみぞれ、高い山では雪になっている模様です。自宅から見える南アルプスは、雪雲がかかって真っ黒でした。白馬村では、里でも積雪があったということで、スキーヤーの私は、この話だけでわくわくしてしまいます。 http://www.snownavi.co.jp/whatsnew/diary.cgi?no=76 私は雪国で生まれ育ったおかげで、小さい頃からスキーという遊びが生活の中にあり、雪が降ったら、プラスチックの長靴スキーで、自宅の裏の丘で滑っていた記憶があります。小さい丘ですから、滑走距離なんてほんの数ｍ～数十ｍ。そんなところでターンなんてできないから直滑降です。でもメチャメチャ楽しかったんですね。プラスチック製のブーツと、ちゃんとした金具がついた、本格的なスキーを始めたのは１９歳の時でした。スキー場のゲレンデで滑ったのも、そのときが初めて。直滑降しかやったことなかったから、そのときも直滑降でした。緩斜面だったら滑れたけど、急斜面になるとスピードが出て、止まるには転ぶしかなかったので、そのとき初めてターンというものを教わりました。たくさん滑って、たくさん転んで、３月の雪だったので、べしょべしょになったけど、本当に楽しかったので、それ以来、スキーという遊びにどっぷりとハマりました。斜面の上から下までを滑り降りるだけのことなのに、どうしてこんなに楽しいんだろ？それは単純なスポーツだからだと思うんだな。ターンができなかったのが、できるようになる。小回りができなかったのが、できるようになる。急斜面を滑れなかったのが、滑れるようになる。コブが滑れなかったのが、滑れるようになる。こういう自分自身の小さな達成感というのが、スキーという一つの遊びの中にあるからじゃないかなと、私は思うわけです。なのに、最近、難しい顔をして滑っている（特に検定合格を目指している）スキーヤーをよく見かけます。また、スキースクールも難しい言葉を使いすぎです。「○○コントロール・○○ターン・外向・内向・ローテーション・○○運動・○○ワーク…」などなど。私も実は思い当たる節があって、昨シーズンの最後に、生徒さんに「プルークで滑ってみましょう」と言った時、生徒さんが「？？？」という顔をされたので、「しまった！」と思ったことがありました。スキーを難しくしているのは、スキー業界（雑誌やスクール）と、その影響を受けたスキーヤー本人だったりするわけです。スキーって、もっと単純で、斜面を滑り降りる爽快感を味わえるスポーツだと思うわけですよ。カッコなんて気にしなくてもいいじゃないですか。直滑降でもいいと思います（混んでる時は危険だからやめてほしいけど）。コブの中をボーゲンで滑ったって、「できた！」って思うことが大事ですよ。子供を見ていると、それがよくわかります。彼らは、本当に楽しそうに滑ってます。顔を見るとわかります。スキーは単純だから面白い。そう思います。